トップ 実験観察 自作器具 雑学 雑文 水槽紹介 自己紹介 過去画像 掲示板 リンク 《サイホン管って何?》

一番身近な例は、灯油ポンプでしょう。
蛇腹をプカプカ押すと、サーッと、流れ始めますね。
上のつまみを回して、蛇腹に空気を入れると止まります。
サイホン現象を、上手に使ったスグレモノです。

水槽を維持している方にとって身近なのは、プロホースです。
蛇腹を押す代わりに、上下に振って使います。
どちらも、逆流防止弁が付いていて、サイホン現象が起きやすいように工夫されています。

普通のホースで、水槽の水を吸って排水するやり方も、
原理は同じです。
サイホン現象を利用しているのです。

サイフォン説明図 厳密には大気圧の関係なのですが、
専門家でも説明が難しい現象だそうです。

頂点から上水槽までの高低差A
頂点から下水槽までの高低差B
A-B=C
頂点には、下向きの力「A」と「B」がかかっています。
「B」の力の方が大きいので
下水槽にむかって「C」の力で引っ張られ、
水は、上水槽から下水槽に向かって流れ始めます。
サイフォン破れ説明図 上水槽の水位が下がると
管の中に空気が入り、サイフォン現象が破れて
水の流れは止まります。
又は、何らかの理由で管の中に空気が入ると、
「C」の力を、空気の膨張が吸収してしまい
サイフォン管は形成されません。
ホースを吸ってもサイフォン管が形成されず、
水槽の水抜きに失敗した経験はありませんか?
ホースの中の空気が原因ですよ。
その場合、「C」が十分に大きくて、
なおかつ空気溜まりがすくなければ、
空気の膨張に打ち勝って、水が流れ出します。
ホースの出口を床面ギリギリまで下げてみましょう。
それでも駄目なら、ホースの水をしっかり抜いてから
もう一度吸うしかありませんね(笑)



  おまけ 《簡単にサイフォン管を作る方法》

ホースを端から順々に、上水槽に入れてゆきます。
その時、初めに入れた方の端が、水から出ないように気を付けてくださいね!
ていねいに入れていけば、ホースの中に空気を入れずに水を満たすことができます。

片方の端を強くつまんで、水が漏れないように空気が入らないようにしながら
素早く下水槽に入れます。
あっさりとサイフォン管が形成されますよ(^_^)v
反対側の端が水から出てしまうと失敗しますから、何かに挟んで留めておきましょう。

散水に使うような太いホースでは
水槽に入れるのは大変かもしれませんね.。
エアチューブならば簡単ですよ。
「点滴式水あわせ」の時には重宝します。
外掛け濾過器から「保育室」に導水する時には
チューブの端を、下から上へ素早く持って行ったりしています。